海の上のピアニスト イタリア完全版

監督は、ジュゼッペ・トルナトーレ
出演は、ティム・ロス、プルイット・テイラー・ビンス
公開は、2020年9月
ピアニストは一体どうなったの
爆破される船で語り合うのは夢の世界ですよね

何と3時間の長丁場
現在と過去が交互に現れる
船から降りたことのない天才ピアニストとその同僚だったトランぺッター
このピアニストさんの持ち味は即興演奏
キース・ジャレットさんがお得意にするあの演奏です
『ケルン・コンサート』の美しさったらありゃしないですよ
映画の中でジャズって大したことないとピアニストが言うのですが、ジャズが大したことないのじゃなくて、あの演奏家が大したことなかっただけ
即興演奏、アドリブってジャズが広めたものですから
しかし深い映画ですよね
船の中でピアノを演奏をするのは限られた世界の中だから平気
でも陸地の無限の世界ではどんな演奏をすればよいのか想像できない
確かに人間って生きていくうちに生活する世界は広がっていく
それも徐々にと慣れながら広がっていく
それなのにずっと船の中で生活した人間が一人広い世界に放り出されたら、そこにあるのは恐れだけのような気もする
考えるととても悲しい映画
そうは言いながらうまく生きていける範囲って人それぞれ決まっているような気もします