花々と星々と

作者は、犬養道子さん
出版は、中央公論社です
犬養道子さんは5.15事件で暗殺された犬養毅首相のお孫さん
この観察眼は驚きです

5.15事件が起こったのは彼女が11歳の時
そして本の執筆が昭和44年ですから48歳の時
30年以上経てこの文章を書けたというのはそれほど強烈な記憶を残させた事件だったからでしょうか
実は彼女は首相が襲われた時には官邸にはいなかったんです
官邸にいたのは首相と彼女の母親と弟
彼女の母親はむざむざ舅を殺させたと非難を親戚から浴びた上に、大衆からは軍に盾ついた一家と買い物にも困るようになってしまうんです
この本に出てくる関東軍石原莞爾さんなんて極悪人ですよ
日本の軍人さんの中では海外でも評価の高い人物で極東軍事裁判でも裁かれなかった人物ですが、この本の中での発言を聞いているとやっぱりダメダメ軍人
こんな人物が主導して満州政策を行ったのであれば悲劇
ロシアの行為を非難してますが、同じことを日本も行っていたことは覚えておかないと
そして意見の違い人を力で抑え込む政治
北朝鮮を非難してますが、日本も行っていたことを覚えておかないと
などと色々考えさせられる本でした
題名は美しいのに