作者は、中島秀人さん
出版は、朝日新聞社です
少し前に読んだ『道具のブツリ』で紹介されていた本です
エジソンさんとテスラさんの関係みたいなものでしょうか
テスラさんはかのイーロン・マスクさんのおかげで世に認知されるようになりましたが、それでは知る人ぞ知る存在
こちらのロバート・フックさんは正直ほとんどの人が知らないのではないでしょうか
それでも実績的にはまさに彼を葬ったとされるニュートンさんにも匹敵する人物
でもこの本に書かれているようにどちらもどちらなのですが、お互いを毛嫌いしていたためにどちらかが敗者となる運命だったのかもしれません
そして勝者は敗者をこの世から葬ろうとするのは世の習い
徳川家康が豊臣秀吉を葬ったように、フックさんの肖像画から実験器具まで王立協会から抹殺します
この本によれば二人はやはり水と油
フックさんが実験を重視し、それで理論を証明していくのに対してニュートンさんは先人の理論を再構築することで理論を新たに展開していく
作者によるとこの勝負で物理学では理論物理学者が実験物理学者の上だとみなされるようになり、それは今でも続いているそうです
そうは言っても個人的には机の上で仕事をする人よりも何かをコツコツと形にする人の方が好きです
まあ権力闘争だったと言ってしまえばそれだけのことですが