監督は、イ・チャンドン
出演は、ハン・ソッキョ、シム・へジン
公開は、2000年11月
若かりし頃のハン・ソッキョさんの主演作品
そして脇には若かりし頃のソン・ガンホさんも控えています
正直に言えば最近のお年をめしてからのハン・ソッキョさんの方がカッコイイと思います
若かりし頃はやはり線が細いというか苦みがないですよね
でも昔から苦悩を演じさせるとやはり天下一品の演技をしてみえます
兵役を帰る途中の列車内で絡まれているのを助けた女性は実はヤクザのボスの愛人
帰った家に安らぎを期待したけれど家族は生きるために必死
そんな時に助けた女性からかかってきた電話
彼女を訪ね、そして大げんか
それが認められて彼はファミリーの一員に加えられる
しかしボスの先輩が刑務所から戻ったことで平和な時代は終わってしまう
彼女を思う心とボスへの忠誠
何かに憑かれたように突っ走る主人公
苦悩を抱えたそんな役柄をハン・ソッキョさんは完璧に演じています
そしてエンディングでは彼の夢だった食堂を開いた家族の姿
そこを訪ねて来るボスと愛人
その前に彼の死を悲しむ家族の場面があったのですが、その場面とのコントラストがまた鮮やか
その食堂が主人公の家族の者だったと知った時の愛人の取り乱しよう
これぞ苦悩です