その男、凶暴につき

監督は、北野武さん
出演は、ビートたけしさん、白竜さん
公開は、1989年8月
たけしさんの初監督作で評価も高い
そういう目で観ると拍子抜け

確かに危ないまでのバイオレンス
ホームレスを殴る少年たちの場面のいやらしさ
その少年の家を訪ねて少年を殴りつけるたけしさん
拍手喝采の中での時代を見る目の確かさ
でも以後の作品に比べると大人しく感じてしまうのも確か
89年に観ていればまた感想も違ったような気もしますが
ニュース番組で見せられる視聴者提供の犯罪や暴力場面
作りものじゃない現実
見慣れれば見慣れるほど感覚がマヒしてしまう
30年以上前といえば監視カメラもドライブレコーダーも一般的じゃなかった
今やそんな映像が溢れているのだから映画は難しい
しかし事故を起こす前のたけしさんは活舌はいいけど、動きはもっさり
瀕死の重傷からの生還でこの人はすごく変わった気がします
あっ、それと30年以上前の作品
遠藤憲一さんなんて本当にチンピラ役
寺島進さんなんて誰かわからない
岸部一徳さんの演技も固い
そんな中佐野史郎さんは完成されてました