グンダーマン 優しき裏切り者の歌

監督は、アンドレアス・ドレーゼン
出演は、アレクサンダー・シュアー、アンナ・ウィンターベルガー
公開は、2021年5月
こういう映画など観るとやはり共産主義国家は怖いと感じてしまう
シュタージって秘密警察って訳されてるけど公然の事実でそれが抑止力

主人公の言動などは体制にもちゃんと物の言えるすごくまっとうな人物
昼間は炭鉱労働者で夜にはステージに立つミュージシャン
生み出す歌もそんな体制的な歌じゃない
それなのに周りの人の行動を監視して報告を何の疑念も抱かずに行っている
前提にあるのは今ある国家は素晴らしいもの
そして正しい意見を言えばそれは聞いてもらえるという幻想
素晴らしい国家だから西側の人間と接し、国を捨てて出ていくなんてことは考えられない
苦しんでいる人がいればそれは国家が助けてくれる
そんな国家が崩壊
東ドイツは西ドイツに吸収されるように統一ドイツが出来上がる
そして友人たちに聞かされたのはお前を監視していた
多くの人々が秘密警察に協力していた事実
そして秘密警察での自分の情報を探し出すと加害者としてのファイルが存在
それでも彼は謝罪など考えない
何か国家としての洗脳を感じてしまうこの展開
映画で流れる音楽は素晴らしくて素晴らしいミュージシャンであったことは間違いがない
でも何か後味が悪くて引っかかるものがあるんですよ