葉桜の季節に君を想うということ

作者は、歌野晶午さん
出版は、文藝春秋です
途中までずっと勘違い
若い探偵さんかと思っていたら多分同い年くらいのじいさん探偵

けっこう現代社会の世相を鋭くえぐる作品
騙される側と騙す側
新興宗教もどきによる老人を騙しての財産略奪
死亡を隠しての年金略奪
その巧妙なやり方はなかなかのもの
人間誰しも自分は大丈夫と思っているものだけれど騙されてしまう
お金が無くなると借金をしてまで貢いでしまう
そんな人間の弱さを推理したての本にしてしまうとは凄い作家さん
読んでいてどんどんと引きずり込まれていく快感
ただ最初にも書いたように大きな勘違い
若者のお話と思っていたらお年の人のお話
妹も登場したり、スポーツクラブで体を鍛えているので勝手に若者と思い込んだ自分が情けない
気づいたのはもうお話も終盤に差し掛かってからです
いやいやじいさん諸君
この本を読んで防衛策をちゃんと考えましょう
人間いつ騙されるかわかりませんよ