次の夜明けに 下一個天亮

作者は、徐嘉澤
出版は、書肆侃侃房
うーん、凄い作品だなあ
長編ではないけれど大河ドラマ風の作品

よく台湾は親日国家で日本の味方などと言われるけれど本当はどうなんだろう
韓国と同じように日本の植民地とされたけれど、韓国のように反日感情むき出しではないところが親日の印象を与えているのかもしれない
数年前に八田與一さんという方が台湾で烏山頭ダムを建設し、その100周年式典が行われたなどと聞いたことがあった
それと直接は関係ないのだけれどこの本の中では自然保護の観点からダム建設反対運動の話が出てきたり、民主化運動などとても興味深い話が出てくる
日本の植民地から中国本土を追われた国民政府による支配
それは元から住む人と新しくやって来た人との軋轢を生む
そして軍事的に抑えられた非民主的な国家
その後世界の国々の中華人民共和国との国交回復と中華民国との国交断絶
今はひとつの中国を打ち出す中華人民共和国の圧力
時代時代に翻弄され壊れていく一家
ただ題名の通り次の夜明けはやって来る
深く深く考えさせられた物語です
そんな時代を生き抜いた一家の物語