ミラノの奇跡

監督は、ヴィットリオ・デシーカ
出演は、エンマ・グラマティカ、フランチェスコ・ゴリザーノ
公開は、1952年11月
まだ戦後って感じのイタリアが舞台
敗戦国の風景ってやっぱりどこでも同じですね

広大な土地があれば住むところを求めて人が集まる
そしてまさにバラックという家を建ててそこに住み着く
貧しいながらに助け合って生きていく人たち
そんな情景が映し続けられます
捨子だった主人公は老婦人に育てられるのだけれど、婦人の死によって施設で育てられた
施設を出た主人公は持ち前の優しさで周りの人たちを助けていく
簡単に言っちゃえばそんなお話
そして土地の持ち主との争いも天国の老婦人が与えてくれた鳩で解決していく
とってもキリスト教的なお話でもあるんですね
まあいいお話であるとは思うんですが、仲間の求めるものを魔法の力で次から次へと与えていく場面ではちょっと引いちゃいましたね
周りの人たちの物欲をこんなに何でもかんでも叶えてあげちゃっていいんですかね
ほのぼのとしたいい話だとは思ったのですが、この場面で一気に冷めちゃいました
それならもっと人間の欲を全面に出して映画を撮ってくれた方が気持ちが良かったかもしれません