成瀬巳喜男 映画の面影

またまた川本三郎さんの本です
出版は、新潮社です
川本さんの映画評論は多いのでどこかで読んだことがあるなという文章も
でも新しい発見も

成瀬さんという監督は女性を中心に据えた映画がお得意
松竹時代に小津は二人いらないと言われて干されたそうだがやはり全然違います
それより発見はお金
成瀬さんは映画の中で細かくお金を描くこと
そう言えば観た映画でお金の印象は強い
『流れる』『浮雲『乱れる』しかり
細かい金額にまでこだわった演出
なかなかこういうことは映画を見ていても気づかない
活字にされると成程なと気づく
このあたりが映像と活字の住み分けかな
もうひとつ、この時代の映画を見ると風景が懐かしい
今も映画などで子供時代の風景が再現されるけどやはり違います
本物だから