12番目の容疑者

監督は、コ・ミョンソン
出演は、キム・サンギョン、パク・ソニョン
公開は、2021年11月
何やら後味の悪い映画ですね
自分の栄達のために他人を貶める

朝鮮戦争の休戦協定間もない韓国が舞台
ある喫茶店に集う人々に不当な行為を行う捜査官が現れる
彼の目的はこの喫茶店のお客の札事件の捜査
最初は腰の低い捜査官だったのに途中から様子が激変
反共思想から客を次々に尋問し始める
その姿が狂気の世界で観ててとても気持ちが悪い
確たる確信もなく殴るわ、蹴るわの暴行
朝鮮戦争のことを勉強不足で何とも言えないけれど、アメリカ側は国連軍だからこちらが正義軍といえなくない
でも本当のことは日本には伝わっていないはず
北朝鮮に占領された地域から逃げ出さなかった人はこの捜査官にとっては悪の人物
なんちゅう考えかと思っていたら、実はこの人物は日本の占領時代は日本軍への協力者
中国なんかでは日本への協力者は徹底的に糾弾されたが、韓国ではそんなこともなく戦後も権力の中枢にいた人が多くいたとそうな
この捜査官はそんな人物の一人
そして喫茶店の客を北朝鮮の協力者として自分の手柄にしてしまうのだから恐れ入ります
こんな人物がのうのうと生き延びているのを描き出すためかこの人物は何の処罰も受けずにエンディング
韓国も結構日本的な社会なんですね