あの本は読まれているか

作者は、ラーラ・プレスコット
出版は、東京創元社
東西冷戦時代のあの本をめぐるCIAの作戦と作家をめぐる物語
あの本とは『ドクトル・ジバゴ』です

残念ながら『ドクトル・ジバゴ』は読んでませんし、映画も観ていないんです
名前だけは知ってる有名作品ってやつです
ただ何となく恋愛小説じゃないかと思っていました
だからソ連では反社会的な書物として扱われていたことも知りませんでした
どうやら政府による弾圧なども描いているようでそれで反社会的との烙印を押されたようです
多分当時のソ連の人々は弾圧や拉致が行われていると気づいていたはず
それを大っぴらに話すことがタブーだっただけ
この本はそんな時代を西と東を舞台に話を進めます
ドクトル・ジバゴ』が書かれ、それが大っぴらにされようとするだからソ連中枢部は大騒ぎ
もちろんソ連国内での出版は許さない
そしてその本自体の存在も許せない
かたやアメリカはこの本を読ませることでソ連内部で何かが起こることを期待
原稿からのロシア語版の製作や万国博覧会での隠密配布
それに駆り出されたCIAの諜報員が西側のお話
東側のお話では作家と愛人の恋愛と中枢部の弾圧とそれとの闘いがメイン
昔ながらに登場人物一覧がちゃんとあるのにもお助けいただき一気に読みました
これは映画化してほしいなあ