通天閣

作者は、西加奈子さん
出版は、筑摩書房です
昔大阪の生野区巽に住んでいたのですが、そこから通天閣が見えたような気がするんですね
ちなみに大阪タワーというのが北にはありました

でも大阪のシンボルと言えば何と言っても通天閣
多分1回ぐらいしか昇ったことはないんですよ
正直言ってあのあたりはガラが良くない
生野区に住んどってそんなこと言うなと言われるかもしれませんがそうだからしょうがない
生野区西成区を比べりゃやっぱり西成の方が怖いでしょう
まあそんなことは大阪の人以外はどうでもいいことですよね
この本は通天閣の側に住む二人の物語
一人は工場で働く男性
もう一人はクラブのマネージャーを務める女性
ともに煮詰まってしまった生活を送りながら、かといって行くあてもないんです
そして周りにはやはり変人ばかりが集まっている
もう嫌だと思いながらずっとそこに留まり続ける閉塞感
そしてこの閉塞感は誰でも大きい小さいはあれ持っていると思うんですね
だからこういう小説を読んでも何か心にスッと落ちていく
乗り越える、逃げ出す、留まるの三種択一
そして何だかわからずあふれてくる涙
大阪だから似合う物語や歌ってやっぱりあるんですね
この本に『ジム・キャリーはMr.ダマー』の映画のポスターが登場します
観てみたくなりましたよ