コズモポリス

作者は、ドン・デリーロ
出版は、新潮社
何やらストーリーがわからない小説
それなのに読み続ける不思議な魅力

ある大金持ちの1日がこのお話
そしてこの日彼は全てを失おうとしていた
その原因が円相場というのが何やら日本人には魅力的じゃないですか
あのバブルの時代の日本が世界の及ぼした影響
日本中の企業が浮かれて土地や会社を買いあさり、その上国内だけでなく海外でも同様の活動を行ったあの時代
日本円はドルに対してドンドン強くなり円高ドル安
日本経済はもうすぐ世界を支配するという幻想の時代
主人公はリムジンの中で仕事をし、医者の診察も受ける風変わりな経営者
そして円相場で全てを失おうとしているのに、元社員に命も狙われている
読んでてもこの社員がなぜ命を狙っているのかさっぱりわからない
でもなぜかドキドキしながら読んでいる
彼を守り続けたボディーガードを撃ち殺すのだけどそれも理由がわからない
とにかくわけがわからないとしか言いようのない小説
ストーリーよりも登場人物の描写で読ませる小説と最後に気づきました