夜と霧の隅で

作者は、北杜夫さん
出版は、新潮社です
こちらもキンドル版で読ませていただきました
読みたい本は図書館で借りるのがこっちへ引っ越してきてからの読書

でも図書館って借りたい本が必ずあるとは限りません
図書館に置いてほしいというリクエスト制度もあるのですが何やら申し訳ない
だから図書館に読みたい本がない時は自分で買って図書館に寄贈で持って行く
これもある意味では図書館にとっていい迷惑かも
そして古めの本は当時の本が活字が小さいからアマゾンさんでキンドル版を購入
なんたって活字の大きさを変えれますから老眼にはありがたい
でこちらの本ですが作者の北杜夫さんはあの斎藤茂吉さんの息子さんで斎藤茂太さんのご兄弟
ドクトルまんぼうシリーズで有名な作家さんです
短編が5作収録されていて最後の作品が夜と霧の隅で
夜と霧でピンとくる人は多いはず
あのアウシュビッツの収容所を描いた作品です
こちらはドイツの精神病院での回復の見込みのない患者の収容所送りと心を病んだ日本人医師、ある治療を繰り返すドイツ人医師が描かれています
ドイツ人医師が行うのは後に問題の治療法となるロボトミー手術とインシュリンの大量投与
それで精神病患者を治癒しようとするのですが、それが患者の収容所送りを阻止しようとするものなのかそれとも自らの研究のためなのか
すごく重苦しく、すごく暗い物語
でも日本人の作家がちゃんとこの題材で小説をかけることが誇らしく思えます
もひとつ「谿間にて」なる作品
台湾での蝶の採集物語なのですが、最近同じような題材の本を読んだような気がします
それが思い出せないんです