生きる LIVING

監督は、オリバー・ハーマナス
出演は、ビル・ナイ、エイミー・ルー・ウッド
公開は、2023年3月
あの黒澤明監督『生きる』のリメイク映画
脚本はカズオ・イシグロさんなんですよ

本当のカズオ・イシグロさんの作品は大好きで、ノーベル文学書受賞は当然です
そんなお方があの『生きる』を現代に蘇らせるのか興味津々
正直に言っちゃうとちょっと拍子抜けでした
てっきり時代は現代に持って来るのかと思ったのですが、古き時代のままでした
やはりこれは現代版にしてほしかったのが正直な感想
まあ今どきこんな公務員はいないと言われてしまえばそれだけなんですが、今でもやはりたらいまわしはあるし、案件の先送りもある
そしてこのお話は余命短い主人公が一念発起してことにあたるという美談であるとともに、残った人たちが結局は彼になれずに何も変わらなかったというお話でもあるんです
だからそれを現代の社会でも同様に描いてほしかったんですね
これでは過去の話で終わっちゃうじゃないですか
でも現実にはそうじゃないんですよね
そうしていただければノスタルジーじゃないファンを引き付けたんじゃあないでしょうか
志村喬さんと違ってビル・ナイさんの羽目の外し方は大人しすぎました