流れる星は生きている

作者は、藤原ていさん
出版は、中央公論新社です
満洲からの引き上げ物語
悲惨であり、人間とはと考えてしまいます

エゴってことで片づけていいのでしょうか
極限の状態で人間のとる行動
だいたい極限の状態で聖人でいられる人なんているのでしょうか
作者の藤原ていさんのとった行動でも今の平和な時代ならえって思ってしまう行動もあります
でも誰がそれを非難できるのでしょうか
そして日本を目指す人たちに暖かい手を差しのべる朝鮮や中国の人たち
こういう人たちがいることを知ると日本は中国や朝鮮で悪いことなどしていないと話をすり替える人たちもいます
しかしけっして日本が朝鮮や中国でとった行動が肯定されるものではありません
ただ人として良かれと思って行動した人がいるということだけです
多分藤原ていさんは恵まれて人であると思います
政府の機関で夫が働いていたから情報も早めに入って早めに満州を後にすることができた
それでもこれだけの苦労です
開拓団などで満洲に渡った人たちの苦労はきっとこの何十倍でしょう
今も世界で続く戦争
犠牲になるのは一般の人たち
それをよく考えないと