鬼畜 阿弥陀仏よや、おいおい

作者は、西村望さん
出版は、立風書房です
昭和38年におこった四国での猟奇殺人事件を扱った小説です
村社会であった時代とそこからはじき出された人間の向かう先

他人に干渉されないというのはとても気持ちがいいもの
好きなことをやって好きなように生きる
でもそれでは生きていけないことは明らか
収入がなければ生活できない
収入を得ようとすると働かなければならない
働くと人との付き合いが生まれる
すると好きなことだけやっていては付き合っていけない
だけど昔に比べれば近所付き合いが希薄になったから生活までは干渉されない
それがいじめや幼児虐待を生む温床になっていると考える人もいる
思うに干渉はされたくないけれどかまってほしいというのが本音かも
まあ自分の都合のいい付き合い方ができるのが一番
ただこの本など読んでいるとまだ主人公の怒りがわかるような気がするんです
犯行に至る動機と言ってラ変かもしれませんが
それに比べて昨今の殺人事件の不気味さ
すごく漠然とした理由付け
人を殺して死刑になりたかったなどというたわごと
うーん、現代社会は恐ろしすぎます